平成27年(2015年)3月に卒業して就職した新規学卒就職者の3年以内の離職状況について、厚生労働省がまとめた結果が公表されました(2018年10月23日付)。
「7・5・3」(しち・ご・さん)中学校卒の7割が、高校卒の5割が、大学卒の3割が3年以内に職を変える、などとゴロ合わせのようにいわれていましたが、その様子は変わってきているのでしょうか。
学歴別に見ると、大学生が31.8%(前年比▲0.4)、短大卒など41.5%(+0.2)、高校生が39.3%(▲1.5)、中学生が64.1%(▲3.6)となりました。
新規学卒就職者の
就職後3年以内離職率
大学卒 | 31.8%(▲0.4%) |
短大卒など | 41.5%(+0.2%) |
高校卒 | 39.3%(▲1.5%) |
中学卒 | 64.1%(▲3.6%) |
また、事業所の規模で比較すると社員数が多いほど離職率は低く、少ないほど離職率が高くなっていました。
新規学卒就職者の事業所規模別
就職後3年以内離職率
事業所規模 | 大学卒 | 高校卒 |
1,000人以上 | 24.2%(▲0.1%) | 25.3%(±0.0%) |
500~999人 | 29.6%(▲0.2%) | 32.9%(±0.0%) |
100~499人 | 31.9%(±0.0%) | 36.5%(▲1.4%) |
30~99人 | 39.0%(+0.2%) | 46.3%(▲0.8%) |
5~29人 | 49.3%(▲0.9%) | 55.9%(▲0.5%) |
5人未満 | 57.0%(▲2.1%) | 64.3%(+0.3%) |
さらに離職するタイミングとしては、入社1年目がもっとも多く、2年目、3年目になるに従って離職率が下がる基本的な傾向には変わりありませんでした。
新規学卒就職者の早期離職率に強く影響を及ぼすと考えられる要因のひとつとして、卒業時の就職環境が上げられます。就職環境が厳しかった年=新規学卒者の就職率が低い年は離職率が高くなり、逆に就職率が高い年は3年以内の早期離職率が低い傾向にあります。
※就職環境が厳しい=希望した企業に就職できず、やむを得ず入社はしたけれどもやはり…と言うことでしょうか。
これらの結果が、4枚の分かりやすい図表付きでプレスリリースとして掲載されています。
視覚的にスッっと頭に入る分かりやすい図表です。是非ご一読ください。
リンク先:厚生労働省
プレスリリース https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00001.html
資料全体版 https://www.mhlw.go.jp/content/11652000/000370019.pdf